高卒入社、泣きながら帰った新社会人時代

高校を卒業してすぐに入社したのが、地元を中心に関東圏で展開してスーパーでした。

会社説明会の時になんとなくかっこいいなと思った鮮魚部門を第一志望として提出し、実際に鮮魚部門に配属なった私。

そこから、大変な日々が続きました。

それまでほとんど水仕事をしてこなかったので気づかなかったのですが、私、実は手が弱いらしく、すぐにあかぎれになってしまったんです。不慣れな包丁さばきで魚をさばいていくと、魚の脂が合わないのかだんだん手が荒れ、まだ夏場だというのに手のいたるところが切れてしまう状態に。

当然、商品に血がついてはいけないので手袋をして魚をさばいていくのですが、当時は未熟者ゆえにうまくさばくことができず…

しかも当時の主任が怖いのなんの。

手は痛い、商品はうまく切れない、そして上司が怖い。

そんな逃げ道がない状態で、はっきり言って豆腐メンタルな私は、日に日に会社に行くのが嫌になってしまいました。

それでも、月に一回ある同期の研修は楽しく、研修が終わった後の飲み会は唯一の心の安らぎでした。

また、同期と連絡もとりあっていたので、それがあって何とか持っている、というのが半年くらい続きました。

季節は夏。

ちょうどイカが旬を迎えることになると、安くて大きなイカが大量に入ってきます。すると当然、その皮をむいて刺身に変えていくのですが、この時が私の中でピークでした。

イカって、手がかゆくなるんですよね…

しかもまだまだ絶好調あかぎれ状態の手にはイカのぬめりが恐ろしく直撃します。

おかげで、かゆいし皮がむけないし、相変わらず上司は怖いしでもう私の頭の中はパニック状態。

嫌だ、嫌だ、嫌だとしか考えられなくなり、とうとう上司とエリアマネージャーに辞職願を出すことを決意しました。

きっと、その時の私の顔は死にそうな顔してたんだろうなぁ。

ところが。

会社は当然止めに入ります。

そしてまんまと懐柔される私。

なんと、絶対やめる!と決意していた私の心はあっさりと翻意してしまいました。

ただ、少し間包丁からは手を離れることになりました。

そうして、淡々と品出しをする毎日が続くことになるのですが、ある日、同じ地区の別店舗を担当していた方がふらっと、私が所属していたお店にやってまいりました。

そして、私も少し話をさせてもらったのですが、その時の何気ない言葉が、私の心を前向きにさせてくれました。

それは、「おれも手はめちゃめちゃかゆくなるんだよ!ガハハ」っていう豪快な笑い。

それまで、何で自分ばっかりって悩んでいたのですが、みんな同じようにかゆみはあるんだなと、でも、それを乗り越えるだけの精神力を持ってるんだなってことにハッとしました。

そして、そんな人がとてもかっこよく見えました。

それ以来、心が挫けてしまいそうな時でも、「いや、でも同じように辛い人はいるし、何なら自分以上に辛い思いをしている人はいるんだよな。負けてられないな」って思う事ができるようになりました。

今は別の会社に転職してしまいましたが、初めて務めたスーパーでは社会人として大切なことをたくさん学びました。

本当に感謝しています。

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